ファッションブランドを立ち上げ、商品作りに励むボーデさん=美波町日和佐浦

 5歳までの4年間を日和佐町(現美波町)で過ごしたフランス人服飾デザイナーのボーデ・ジュンマリーさん(36)が同町にUターンし、古民家を改装したアトリエを拠点にファッションブランドを立ち上げた。米ニューヨークや東京でデザイナーなどとして活動していたが、幼少期を過ごした町への思いが募り、移住を決断。自然豊かな環境から着想を得ながら、創作活動を本格化させている。

 2015年12月に、同町日和佐浦の木造平屋の古民家に移住し、2カ月かけて自ら改装した。地元の阿波踊り連・うしお連の依頼を受けて着物の帯を使った小物入れを作ったり、牟岐町のスーパーの外壁にイラストを描いたりしてきた。

 今月2日には、自身のファッションブランドのホームページを開設し、オリジナルのTシャツやバッグなどの通信販売を始めた。今後、種類を増やす予定だ。

 商品は月をモチーフにしたデザインで、ブランド名は「MOONZONE(ムーンゾーン)」。同町の大浜海岸で見る月が特に好きだといい、創作活動にも反映されている。

 ボーデさんは父親がフランス人で、母親が日本人。神戸市で生まれた後、0歳の時にヨットで立ち寄ったことがきっかけとなり、家族で旧日和佐町に移り住んだ。

 父親の仕事などの関係でいったん町を離れ、兵庫県西宮市の中学校を卒業。フランス・ボルドーの服飾専門学校でデザインを学んだ後は、東京でグラフィックデザインやウェブデザインに従事した。12年からは米ロサンゼルスを拠点に活動する世界的なファッションデザイナー・ジェレミースコット氏の下で働いた。

 世界の一線で華々しく活躍する中、慌ただしい毎日に疲れを感じることもあり、年々、美波町への思いが強まった。父母が先に町へUターンしていたこともあり、移り住むことにした。

 ボーデさんは「美波町では自分のペースで仕事に専念できるのが魅力。徳島県内のいろんな素材を使った商品を作り出せるようブランドを育てたい」と意気込んでいる。