野球によるまちづくりに向け、さまざまな大会が開かれているJAアグリあなんスタジアム=同市桑野町

 阿南市などでつくる野球のまち阿南推進協議会は本年度、同市内に「89(やきゅう)寺」と名付けたほこらを建てる。2015年3月に同市内で合宿をした敦賀気比高校(福井県)が選抜高校野球大会で優勝したことから、「阿南に来れば勝負運がつく」とアピールすることを狙う。「野球のまち」のシンボルとしても位置付け、市内で開く大会への参加者増や合宿の誘致につなげたい考えだ。

 場所は未定だが、桑野町のJAアグリあなんスタジアム近くを検討している。ほこらと休憩用のベンチなどを設置する計画で、ほこらにはバットやグローブをかたどった像を納める案が出ている。市内で開く大会や合宿に訪れる学生、愛好家らに必勝祈願をしてもらう。建設費用は市民らから寄付を募る。

 きっかけとなったのは、15年5月に市内で講演したスポーツジャーナリスト二宮清純さんが「四国霊場第89番札所『89寺』をつくって野球のまちをアピールしては」と提言したこと。推進協はアイデアを実現すべく、用地や施設の概要などを検討していた。

 26日に同市富岡町の阿南ひまわり会館で開いた総会で、本年度事業として決めた。

 野球によるまちおこしを進める同市では15年度、40歳以上の愛好家による生涯野球や還暦野球など14大会が開かれ、延べ約1万3千人が訪れている。

 高校や大学の合宿も行われ、敦賀気比高が選抜優勝を果たしたほか、15年2月に合宿した流通経済大(茨城県)が、同6月の全日本大学野球選手権大会で準優勝した。

 推進協の田上重之事務局長は「阿南に来れば勝てるという機運を高め、『野球のまち』を一層盛り上げる施設にしたい」としている。