町特産のスダチを使った「神山美人ケーキ」と工房を作った森西さん=神山町神領の粟カフェ

 移住者によるカフェや靴工房、ピザ専門店などのオープンが続く神山町で、地元生まれの森西由美さん(49)=神領=が自宅近くにスイーツの工房を開いた。活発な移住者の動きに刺激を受け、地元からも続きたいと特技を生かして起業した。町特産で栄養豊富なスダチを使った「神山美人ケーキ」などを売り出している。

 工房は、木造2階建ての民家を借り、一室(約20平方メートル)を改装。「F2~フリーダム・フォレスト」と名付けている。商品は製造後、移住者が開いた近くの「粟カフェ」で販売する。

 毎日作る看板メニューがスダチを使った神山美人ケーキ(400円)。スダチの果汁に加え、肥満抑制の作用があるスダチチンを含む皮を入れた。濃厚なムースと爽やかなゼリーの2層構造で、見た目もほんのり緑色だ。

 このほか、イチゴやチーズ、チョコのケーキなど30余りのレパートリーから、平日は2、3種類、土日は4種類を用意する(木金曜は定休)。

 森西さんは40歳から菓子作りに打ち込んだ。知人間で評判になり、3年前からは徳島市の菓子作り教室で講師を務めるまでになった。2015年6月に藍住町の大型商業施設で開かれた徳島スイーツグランプリで、3位に入って自信が増し、工房を持ちたいと思うようになった。

 神山町に洋菓子店は見当たらないことから、「工房を持つなら地元で」と決意。粟カフェのオーナーで移住者の中山竜二さん(52)=兵庫県出身=が販売依頼を快諾し、看板まで作った。

 森西さんは「ケーキを軸にイベントを開き、町を積極的にアピールしたい。工房の開設が、地元の人が町で起業するきっかけになればうれしい」と話している。