「日本の棚田百選」に選ばれている上勝町生実の「樫原の棚田」で29日、着物にすげがさの早乙女姿で田植えを体験するイベントがあり、町外から訪れた大学生や社会人ら7人が楽しんだ。
紺色の着物に着替えた参加者は、米農家の新居奏さん(84)が所有する1アールほどの棚田に集合。小雨が降る中、田植え定規と呼ばれる木枠に沿って、ハナエチゼンの苗を植えていった。
徳島大2年の黒﨑葵さん(20)=藍住町勝瑞=は「かがみっぱなしで腰が痛かったが、目線を上げると苗がきれいな列になっていて、達成感を覚えた。収穫の際にもまた訪れたい」と話した。
棚田保全に取り組む地元のNPO法人「郷の元気」が、「棚田オーナー制度」をアピールしようと開いた。今年で2回目。