小松島と勝浦、松茂、北島、石井の5市町が30日、ごみ処理施設の広域整備に向けた協議の再開を徳島市に要望した。同市の遠藤彰良市長は「まずは事務レベルで話し合う協議の場を早急につくりたい」と、前向きな姿勢を示した。
浜田保徳小松島市長ら首長や副町長が徳島市役所を訪問。浜田市長が協議再開を求める要望書を遠藤市長に手渡し、「広域整備を徳島市が中心となって検討を進めてほしい」と述べた。
遠藤市長は「市議会に説明しておらず、この場で『やります』とは言えない」としながらも「財政面を含め、広域整備のメリットを十分に認識している。協議の場を設け、スピード感を持って対応したい」と語った。
面談終了後、浜田市長は「どの自治体も財政は厳しく、広域整備は必要不可欠。前向きに取り組んでくれるということを聞き、安心した」と話した。
5市町と徳島市、佐那河内村は2012年7月、ごみ処理施設の共同整備に向けて協議会を発足させた。14年10月には同村を建設候補地として合意したが、村民が反発。15年11月に出直し村長選が行われ、建設反対を訴えた岩城福治村長が当選した。これを受け、協議会の会長を務めていた徳島市の原秀樹市長(当時)が市単独での施設整備に方針を転換。協議会は同月、解散した。
今回の要望に佐那河内村が加わっていないことについて「昨年の村長選が(7市町村による)協議会が解散する発端となったので、徳島市に配慮して呼び掛けなかった」(小松島市幹部)としている。