徳島からの出演者も加わった第九アジア初演100周年記念演奏会=福島県会津若松市の會津風雅堂

 ベートーベンの交響曲「第九」アジア初演100周年を記念した「会津第九演奏会2018」が24日、福島県会津若松市の會津風雅堂で開かれた。同市や徳島などの合唱団員が「歓喜の歌」を熱唱し、聴衆約1300人を魅了した。

 演奏会は地元合唱団体「会津第九の会」が主催。第1次世界大戦中の板東俘虜(ふりょ)収容所(徳島県鳴門市)での第九初演は、ドイツ兵捕虜を人道的に処遇した松江豊寿(とよひさ)所長によって導かれた。松江の出身地の会津若松市でも6月に迎えた100周年を祝おうと企画した。

 演奏会の合唱団には、会津第九の会の約130人に加え、国内各地と米国の30団体の約150人が参加。このうち徳島からは、認定NPO法人「鳴門」第九を歌う会の33人がステージに立った。

 出演者は「全ての人々は兄弟になる」という第4楽章の歌詞を歌った。会津市民オーケストラの演奏に乗せ、第九と松江に象徴される人類愛のメッセージを発信した。