経済同友会の小林代表幹事(右から2人目)らに消費者庁移転への協力を要請する徳島誘致協議会の西宮会長(左端)ら=都内の経済同友会事務局

 徳島県が誘致を提案している消費者庁が、7月に県庁で実施する大規模な試験業務に向け、テレビ会議システムを新たに導入する準備を進めている。同24日にはテレビ会議システムを活用して徳島、東京を結ぶシンポジウムも計画しており、試験業務を通じてテレワークや移転の可能性を探る。

 7月の試験業務では徳島県庁10階に消費者庁の執務室を開設。東京・霞が関の消費者庁とテレビ会議やウェブ会議システムで結び、業務が支障なくできるかどうかなどを検証する。

 消費者庁は近く、これら試験業務に用いる会議用の専用端末納入やシステム構築などに関する入札を行う。システムは試験業務以降も活用して庁内の業務改革につなげたい考えで、消費者庁は「これを機に移転だけでなく、働き方改革といった点も主眼に置いてやっていきたい」としている。

 試験業務の一環として24日に予定しているシンポジウムは、人や社会・環境に配慮した消費行動を指す「エシカル消費」を推進するのが狙い。徳島と東京などの会場をテレビ会議で結び、講演やパネルディスカッションの実施を計画している。

 消費者庁は近く、開催・運営に関する支援業務についても入札を実施する。

 ◎誘致協、経済同友会に支援要請

 徳島県内各界の代表者らでつくる「消費者庁・国民生活センター等徳島誘致協議会」は31日、東京都内の経済同友会事務局を訪れ、小林喜光代表幹事らに、徳島への移転実現に向けた経済界の後押しを要請した。

 西宮映二会長(徳島経済同友会代表幹事)、松重和美副会長(四国大学長)ら5人が訪問。徳島には全国屈指のブロードバンド環境が整っていることや先進的な消費者教育に取り組んでいることなどを背景に、挙県一致で誘致に取り組んでいる現状を説明。西宮会長は「東京一極集中を是正し、日本全体の活性化に効果がある。ぜひ民間企業にも支援してもらいたい」と訴えた。

 小林代表幹事は「持続可能な社会をつくるための一環として省庁移転の重要性は理解している。最終的には政治的な判断になるだろうが、われわれとして、どうすれば力になれるか調べてみたい」と答えた。

 徳島誘致協議会は2月、移転に向けた県民の機運の醸成や受け入れ態勢の整備を進めるために設立された。