徳島県みよし広域連合の口座から現金を引き出して着服したとして、元事業課課長補佐が業務上横領の疑いで県警に逮捕された事件で、会計担当だった容疑者による100万円以上の現金決済が常態化していたことが24日、広域連合関係者への取材で分かった。県警は、多額の現金を容疑者1人に扱わせる広域連合のずさんな体質が、不正の温床になった可能性があるとみている。

 広域連合関係者によると、会計担当職員は主に、介護保険事業に関する文書の郵送費を郵便局に支払う際に現金を取り扱う。同容疑者も被保険者らへの文書発送時に、金融機関窓口で広域連合の口座から現金を引き出し、郵便局に持ち込んで支払っていた。この他にも通常業務として毎月3回前後の現金支払いがあり、1回で100万円を超えるケースも珍しくなかった。

 広域連合の内部調査では、同容疑者が会計を担当していた2012~15年度に4900万円の基金が消えるなど約6600万円が使途不明となっている。15年度だけでも、支払先が不明な現金の引き出しが数十回見つかったという。

 会計担当職員による支出には上司の会計管理者の承認が必要で、広域連合では三好市の会計管理者が兼務。同容疑者は支出金額を記した書類を市役所に持参し、決裁を受けていた。しかしこの書類は複数の業務の支出総額を記載する様式で、個別の支払額や支払い方法は確認できない。

 同容疑者は、16年3月31日に金融機関窓口で広域連合の口座から約1760万円を引き出して着服したとして逮捕、送検された。