勝浦川と那賀川上流を除く徳島県内の主要河川で1日、アユ漁が解禁された。河川によっては小ぶりのアユが目立ったものの、大勢の釣り人が早朝から川べりに並び、久しぶりのさおの感触を楽しんだ。
◎吉野川上流
名所として知られる三好市山城町国政の鮎戸ノ瀬では4、5人が岩場に陣取り、針に餌を付けずに引っ掛ける「なぐり釣り」などで狙った。魚影は薄く、型も10~13センチと小ぶり。1時間半で約10匹釣った同町大月の化粧品販売業秋幸二さん(72)は「釣果はまずまず。水温が上がるこれからが楽しみ」と話した。
◎吉野川中流
阿波市吉野町柿原の柿原堰周辺では30人以上が、針に餌を付けずに川底を滑らせて引っ掛ける「ころがし釣り」で当たりを探った。水量は例年並みで、魚体は約10センチと小さめ。20年以上アユ漁を続ける北島町高房の無職大道忠さん(74)は「まだ小さいが、釣果は上々」と笑みを浮かべた。
◎那賀川下流
阿南市十八女町の十八女大橋付近では10人ほどがさおを出し、「ころがし釣り」で狙った。遡上は例年並みだが、10センチ以下の小ぶりが目立った。毎年解禁日に訪れる勝浦町生名、農業岩本健二さん(76)は「大きくなるころにまた来たい」と期待した。
◎海部川上流
海陽町小川の皆ノ瀬橋周辺では約15人が友釣りで狙った。例年より大型の17~20センチが釣れている。鳴門市瀬戸町明神の会社員林公洋さん(54)は「大きいアユがたくさん釣れた。帰ったら揚げ物にする」と話していた。