三好市は、市内の中学生を姉妹都市・米オレゴン州ダルズ市の中学校に1カ月間留学させる制度を始める。実践教育を通じて国際感覚とコミュニケーション力を養ってもらうのが目的で、交通費の3分の2を負担する。市によると、市町村が中学生を1カ月にわたって派遣するのは全国的にも珍しいという。
時期は10月ごろの予定で、最大3人を予定している。同年代の生徒宅にホームステイしながら通学し、同じ授業を受け、生の英語に触れながら交流を深める。現地の学校での出席日数は、日本の在籍校に加えることができる。
交通費は、1人当たり最大14万円を補助する。授業料は免除され、生活費を含む1カ月間の自己負担額は15万~20万円となる見込み。
市内の中学校に在籍し、保護者が市内に住んでいる生徒が対象。参加希望者を6月末まで募っており、留学に関する作文や面接、簡単な英会話による審査を7月上旬に行い、派遣者を決める。市国際交流協会による日常会話や文化、習慣、マナーの事前研修がある。
市は関連予算97万9千円を、2016年度一般会計補正予算に計上した。
倉本渟一教育長は「多感な中学時代に国際的な視野を身に付けてもらい、グローバル社会や世界の舞台で活躍できる人材に成長してほしい」と話す。市国際交流協会によると、ダルズ市側も「こちらの学生にとっても大きな刺激となる。有意義な試み」と期待を寄せているという。
県内では松茂町がオーストラリアに、北島町がカナダにそれぞれ10日間程度の日程で中学生を派遣している。