どうも今年は、カツカレーが再々話題に上っている気がする。振り返ると、著名人絡みでいくつか
まず将棋の最年少プロとなった藤井聡太七段。2月の対戦中に食べた千円のカツカレーが、ネット上でちょっとした騒ぎになった。「中学生=当時=にはぜいたく」との批判が発端だったが、難癖に近いと多くが思ったのだろう、程なく鎮まった
「トンカツ、カツ丼、カツカレー、あと抹茶アイス!」の愛嬌ある発言は、記憶に新しい。日本勢で初めて女子テニスの四大大会を制した大坂なおみ選手。優勝後の記者会見で質問に答え、食べたいものを連ねた。「がっつり系」で、好感度はさらに高く
先の自民党総裁選で起きた一件は穏やかでない。安倍晋三首相の陣営が投票直前に開いた集会で、支持する国会議員が験担ぎにカツカレーを食べた。なのに首相に投票した議員の数は、食した議員数より少なかった。何と造反者探しが潜行中とか。後味が悪い
6年前の総裁選でも1皿3500円の価格が注目され、「庶民感覚はどこに」と批判も浴びた。何かと物議を醸す一品である
そろそろ腹が鳴った方もおられよう。カツカレーと言えば高カロリーの代表選手。献立に気を配らねばならぬ身には「魅惑の敵」である。過食せぬよう留意を怠りなく。<秋風やカレー一鍋すぐに空>辻桃子。