渓谷を見下ろしながら走るトロッコ列車。今秋で姿を消す=2015年春、三好市の大歩危・小歩危峡

 JR四国が三好市の大歩危駅発着で季節運行するトロッコ列車が、今秋で姿を消すことになった。同社が来年度から土讃線に新たな観光列車を導入するため。トロッコ列車は9~11月の土日祝日を中心に大歩危駅-琴平駅(香川県琴平町)間を走り、20年の歴史に幕を下ろす。

 JR四国によると、トロッコ列車は1997年に大歩危駅-阿波池田駅間でスタート。運転しなかった年もあったが、春秋や夏休みなどの行楽シーズンに運行し、2015年3月には大歩危駅-琴平駅間に延伸した。

 窓が取り払われた車両で風を感じながら渓谷美を楽しめるのが売りだったが、同社が来年4月から大歩危駅-多度津駅(香川県多度津町)間で、食事を提供する観光列車「四国まんなか千年ものがたり」を運行するのに伴い、役目を終えることになった。

 「絶景!土讃線秘境トロッコ」と銘打たれた今秋の運行は、午前9時59分に琴平駅を出発し、午後0時2分に大歩危駅に到着。折り返しは同2時20分に大歩危駅を出て同4時28分に琴平駅に戻る。途中の坪尻駅でスイッチバックを体感できる。乗車券のほかに指定券(520円)が必要。

 最後の運行は11月27日。その後、トロッコ列車の車両をどうするかは決まっていない。JR四国誘客戦略室の斉藤益男室長は「風を感じられるのはトロッコならでは。最後にぜひ味わってほしい」と呼び掛けている。