東みよし町と三好市の住民でつくる阿波踊り連「風来坊連」の有志らが18日、熊本地震で被災した熊本県益城町などの避難所を訪れて踊りを披露する。伝統芸能を通して交流がある同県の住民から、被災者を元気づけてほしいと依頼を受けた。連員らは「応援の気持ちを届けたい」と張り切っている。
「阿波踊り熊本応援慰問隊」と銘打ち、連員ら8~65歳の14人が現地入りする。同県天草市の伝統民謡「牛深ハイヤ節」の継承に取り組む「早水社中」の約20人と合流し、被害の大きかった益城、御船両町と南阿蘇村、熊本市の避難所計5カ所を訪問。牛深ハイヤ節と競演するほか、避難者に阿波踊りを体験してもらう。
牛深ハイヤ節が阿波踊りの「よしこの」の源流の一つといわれることから、東みよし町は2006年、熊本市などを通して住民と交流を始めた。07~10年には、風来坊連などが熊本市で開かれた牛深ハイヤ節のイベントに参加。同町の「オアシス阿波おどり」や、三好市の「いけだ阿波おどり」に早水社中を招くなど、親交を深めてきた。
4月の地震発生後も早水社中のメンバーに連絡を取り、安否や現状などを確認していた。今月1日に松浦英人連長(40)=同町中庄、町職員=が熊本市のメンバーと話した際、「避難所では不便な生活が続き、気持ちが落ち込んでいる人もいる。阿波踊りで盛り上げてくれないか」と相談され、二つ返事で引き受けた。
松浦連長は「阿波踊りのエネルギーや楽しさが、少しでも前を向く気持ちにつながってくれれば」と話している。一行は17日に徳島を出発し、19日に帰県する。