[上]国史跡に指定されることになった鳴門板野古墳群の大代古墳=鳴門市大津町大代[下]追加指定されることになった焼山寺道=神山町下分(いずれも県教委提供)

 鳴門市大津町から板野町にかけて点在する「鳴門板野古墳群」が国史跡に指定されることになった。国の文化審議会が17日、馳浩文部科学相に答申した。弥生時代末期(3世紀後半)から古墳時代前期(4世紀)までに造られた歴代首長の墓で、時代ごとに変化する築造様式を通し、畿内(近畿)にあった中央政権の影響が大きくなっていく過程が分かるとして評価された。神山町の焼山寺(しょうさんじ)道など遍路道4カ所、延長2・8キロを国史跡「阿波遍路道」に追加指定することも答申した。

 新たに指定されるのは鳴門板野古墳群を構成する墳丘墓と古墳の計10基のうち、鳴門市内にある9基。最も古い3世紀後半に造られた萩原2号墓は、石を積んで造った鍵穴型の墳丘内に遺体を納める木製の小部屋を築いた積石(つみいし)墳丘墓で、四国東部独特の様式とされる。

 一方、4世紀前半に築かれた天河別(あまのかわわけ)神社古墳群1号墳は、土を盛って造った円墳内に畿内の影響とみられる竪穴式石室や鉄剣などの副葬品があった。4世紀後半築造の大代(おおしろ)古墳は前方後円墳の周囲に埴輪(はにわ)が配されており、畿内の影響がより顕著に表れている。

 追加指定されるのは四国霊場12番札所・焼山寺周辺の焼山寺道0・96キロと一(いちの)宮(みや)道0・95キロ、小松島市の18番札所・恩山寺周辺の恩山寺道0・40キロと立江寺道0・48キロ。舗装や拡幅が行われておらず、札所までの距離を示す丁石(ちょうせき)などが残る昔ながらの景観が保たれている点が評価された。

 今回の指定で県内の国史跡は10件、遍路道は9カ所、延長11・39キロになる。