経営規模を縮小し、体制見直しを図ることになった上勝バイオ=上勝町旭

 菌床シイタケの生産販売を行う上勝町の第三セクター「上勝バイオ」が、経営悪化を受けて事業規模の縮小を検討していることが23日、分かった。同社は4年連続の赤字決算で累積赤字が3億969万円に上っており、生産調整で経営改善を図る方針だが、好転しなければ一時休業も検討する。同日、影山久士社長が従業員に説明した。

 関係者によると、影山社長は従業員に対して、費用の適正化を図るため生産調整を行い、場合によっては一時休業することもありえると伝えた。

 同社では現在、パートなども含め従業員約70人が人工ホダ木(菌床ブロック)とシイタケの生産、販売を行っている。取引先と相談しながらホダ木の原料となる木材チップの仕入れやシイタケの出荷量などを段階的に減らす予定で、削減規模は未定。人員の削減なども決めていないという。

 同社は近年、ホダ木の一部で黒カビが発生したり、シイタケが全体的に小ぶりになったりする問題が発生し、経営が悪化。2014年度に町から2億6千万円の増資を受けたが、14年度は5478万円、15年度は5702万円の純損失を出した。技術者を招き、新しい種菌を導入するなどの対策を講じてきたが、改善には至っていない。

 徳島新聞の取材に対し、影山社長は「現時点でコメントすることは何もない」、花本靖町長は「生産を縮小しながら再建の方策を模索していきたい」と述べた。

 上勝バイオは1991年、雇用創出と町活性化を目的に、町や農協などが設立した。当初は業績が好調だったが、中国産シイタケの増加などから販売が落ち込み、2000年度にも町が工場や敷地を約4億9千万円で買収する救済策を取っている。