四国電力は24日午前、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の原子炉に核燃料を装填(そうてん)する作業を始めた。順調に進めば7月26日にも再稼働させ、同29日に発電と送電を開始する。伊方の全3基が停止した2012年1月以来の再稼働に向け、準備は最終段階に入ったが、近くには中央構造線断層帯が通り、熊本地震の影響を懸念する声がある。

 作業は水深12メートルの使用済み燃料プールに保管されている燃料集合体(縦横21・4センチ、高さ4・1メートル)を1体ずつクレーンで持ち上げ、水を満たした燃料移送管を経由し、30メートル離れた原子炉容器に移す。四電と協力会社の計60人が3班に分かれ、3交代で作業する。

 燃料集合体は新品が56体、再使用が101体の計157体(うちMOX燃料は16体)。1体を装填するのに20~30分かかり、作業完了には4日ほどかかる見通し。

 四電は13年7月に伊方3号機の審査を原子力規制委員会に申請した。昨年7月、九州電力川内1、2号機(鹿児島県)と関西電力高浜3、4号機(福井県)に続いて審査に合格。山下和彦伊方町長と中村時広愛媛県知事が再稼働に同意し、今年4月に使用前検査が始まった。

 再稼働すれば、代替の火力発電の燃料費が軽減し、年250億円の収支改善につながる見通し。しかし、東京電力福島第1原発事故や熊本地震を受けて住民には不安も根強く、松山、広島両地裁では再稼働差し止めを求める訴訟が係争中。28日の四電株主総会では徳島県内の株主らが再稼働中止を求める議案を提案する。