消費者庁が徳島県に移転した場合の課題を検証する試験業務が4日、県庁で始まる。板東久美子長官ら同庁職員約40人が来県してテレワークで業務に当たり、課題を洗い出す。試験業務は29日まで行われ、移転の可否の判断に向けて最大のヤマ場を迎える。

 試験業務のために県庁10階には執務室が設けられ、板東長官をはじめ、同庁の全9課の課長級幹部らが参加する。同庁が事前に準備し、セキュリティー面を強化したシステムで東京・霞が関の同庁と結び、業務が支障なくできるかどうかを検証する。

 板東長官が東京で毎週開いている定例会見も、県庁と東京をウェブ会議システムで結んで行う。6日には河野太郎消費者行政担当相が県庁と、国民生活センターの教育研修業務が行われている鳴門合同庁舎を視察する。

 試験業務の一環として、24日にはシンポジウム「エシカル・ラボin徳島」を開催。徳島市のホテルクレメント徳島を主会場に、東京と鳥取県庁をテレビ会議システムで結び、人や社会・環境に配慮した消費行動「エシカル消費」に関する講演やパネルディスカッションを行う。