三好市山城町西宇で観光遊覧船やホテルを運営する「大歩危峡観光遊船」で、台湾の女子大学生3人が新たにインターンシップ(就業体験)を始めた。1年間滞在し、接客や日本の文化を学びながら、近年増えている外国人観光客への通訳として活躍する。同社でインターンシップを行う台湾の学生は、昨年9月に初めて受け入れた2人に加えて5人になった。
3人は、同社が2015年2月にインターン受け入れの協定を結んだ高苑科技大(高雄市)日本語学科の李依萍さん(22)、葉慈樺さん(21)、蔡怡萱さん(21)=いずれも3年。実践的な日本語を身に付けようと、応募した。17年6月末まで滞在する予定。
現在は、先輩インターンシップ生の簡佩萱さん(24)と張瓊月さん(22)に教えてもらいながら、土産物を販売したり、国旗を振って海外ツアー客を出迎えたりしている。外国人観光客の質問にも丁寧に応じており、香港から訪れた大学生陳嘉翹さん(23)は「言葉が通じるのでスムーズに買い物ができる」と喜んでいた。
今後は遊覧船への案内やホテルでの接客にも当たる。3人は「早く一人前になり、いろんな国の人と交流したい」と目を輝かせる。
15年に同社の遊覧船を利用した外国人は前年比50%増の約4万人で、過去最多となった。このうち、台湾、香港など中国語圏の観光客は約7割に上る。大平克之社長(61)は「インターン生の活躍で、外国人客へ一層きめ細かなサービスができるようになった。さらなる誘客につなげたい」と期待を寄せた。