徳島大空襲から71年を迎えた4日、徳島大空襲を語るつどい(反核・憲法フォーラム徳島主催)が徳島市のふれあい健康館で開かれた。13歳で空襲を体験した繁崎行雄さん(84)=同市明神町2=の講演に約60人が耳を傾け、不戦の誓いを新たにした。
同市佐古五番町にあった自宅で空襲に見舞われた繁崎さんは、次々に降り注ぐ焼夷弾が隣家を直撃し、母や姉妹の家族5人で家を飛び出して逃げ惑った当時を振り返った。何とか無事だったものの、多くの遺体を見てぼうぜんとした気持ちを思い起こし「戦争の悲惨さを風化させてはいけない」と力を込めた。
熱心に聞き入っていた北原修子さん(28)=同市方上町舟戸川、主婦=は「9カ月の娘がおり、空襲に遭うと一緒に逃げ切れるかどうか。簡単に人の命を奪う戦争を繰り返してはいけない」と話した。