徳島新聞社は3~5日の3日間、全県で電話世論調査を実施し、その結果に本社取材を加えて参院選終盤の情勢を探った。合区となった「徳島・高知」選挙区(改選数1)は、中西祐介氏(36・自民現)が徳島、高知両県でリードし、安定した強みを見せている。大西聡氏(53・無所属新=民進、共産、社民推薦)は懸命に追うものの伸び悩んでいる。福山正敏氏(45・幸福新)は苦しい戦い。ただ、調査時点では30%以上が誰に投票するかを決めておらず、最終盤の攻防次第で情勢が変わる可能性もある。
中西氏は、徳島県ではほぼ全域でリードし、中でも徳島市や地元の阿南市がある県南部で優位に立つ。高知県も接戦の一部地域を除けば、広い地域で大西氏を上回っている。
年代別では、全ての世代から厚い支持を得ている。支持政党別では自民、公明両党のそれぞれ70%以上を固めたほか、おおさか維新の会の支持層の50%以上に食い込んでいる。職業別では商工自営業や自由業、管理職に浸透している。
大西氏は、高知県東部の一部地域でリードしている。徳島では阿波、吉野川両市で中西氏に迫るものの、大票田の徳島市などで苦戦を強いられている。
60代から一定の支持を集めているが、10~20代の若年層で浸透し切れていない。支持政党別では共産党の70%以上、民進党の60%以上を固めたものの、頼みとする無党派層の支持が伸び悩んでいる。職業別では農林漁業の支持が比較的高い。
福山氏は10、20代の一部の支持を得るが、広がりを欠いている。