孫プロのお試し作業で、刈った草を掃除する城西高神山分校生=神山町神領

 城西高校神山分校(神山町)の生徒が、造園や農業の専門技術を生かし、住民から仕事を有償で請け負う集落修繕事業「孫プロ」を8月から始める。町の地方創生に取り組む「神山つなぐ公社」のアルバイトとして実施。手入れの行き届かない家屋の荒廃などを防ぐとともに、分校での人材育成を進めるのが狙い。

 事業名には「孫の手のように、かゆいところに手が届く」との願いを込めた。造園土木科、生活科で学ぶ85人のうち、参加を希望し、保護者の同意を得た生徒が参加する。当面、庭の手入れとスダチ収穫の手伝いを想定し、将来はあぜ道や石積みの修復、山の手入れなども視野に入れている。

 きっかけは、昨年の町版総合戦略づくり。町外出身者が大半を占める分校生と、地域の交流促進を望む声が上がった。その一方で、過疎化が進んで集落機能の保全が困難になっていることも課題に挙げられた。

 こうした問題を同時に解決する試みとして、分校生が授業の成果を実践する場ともなる「孫プロ」のアイデアが生まれた。公社の申し入れに分校も快諾した。

 6月26日にお試し作業があり、造園土木科2年の中川創太郎さん(16)と森下剛さん(16)が、同町神領の西和子さん(81)宅で庭の草刈りをした。

 西さんは夫と2人暮らしで庭の手入れもままならず、「生徒はかわいらしいし、手際良くきれいにしてくれたので助かった」と笑顔だった。森下さんは「授業で学んだことの練習になるし、自分の仕事が地元の役に立っていると思えたので、頑張りがいがあった」と話した。

 作業は原則1回3時間で、午前9時~正午または午後1時半~4時半。公社が仕事を請け負い、生徒を2人一組で派遣する。代金は一組5千円で、雑費と保険代など500円を天引きし、生徒には2250円が渡される。安全のため、公社の職員が作業を見守る。既に2件の仕事を受注している。