徳島県庁で大規模な試験業務を行っている消費者庁の板東久美子長官は9日、徳島市のホテル千秋閣で開かれた県消費者大学校の公開講座を視察した。
板東長官は開講に先立ち「いろいろな角度から消費者問題を学び、地域のリーダーとして活躍していただく源になる講座で、大変心強く感じている。安全安心で活力ある社会をつくるため今後の活動につなげてほしい」とあいさつした。
この後、受講生約60人が医薬品情報に関する講座を受けている様子を2時間にわたり見学。視察後、取材に応じた板東長官は「非常に熱心に学んでおり、内容も消費者にとって必要なもので分かりやすかった。グループ研究など今後の取り組みにつながる工夫もされている」と話した。
県消費者大学校は1987年に開校。環境問題や食品表示、トラブル防止策などを専門家による講演やグループ研究を通じて学び、地域の消費者リーダーを養成している。2005年設置の同大学院と合わせ、卒業生は延べ1847人に上る。
県が消費者庁の移転を提案するに当たり、先進的な取り組みの一つとして同大学校を紹介していることから、板東長官の視察先に選ばれた。