憲政史上初の合区となった参院選「徳島・高知」選挙区(改選数1)で当選を果たした自民党現職の中西祐介さん(36)は投開票から一夜明けた11日、高知市内の事務所で報道各社の取材に応じた。広大な選挙区を駆け巡った疲れも見せず「合区解消に向けた取り組みをはじめ、徳島、高知両県民のために頑張る」と2期目への決意を語った。
中西さんは高知の支援者に当選のあいさつをするため、11日午前0時前に徳島市を出発。午前2時ごろに高知市のホテルに着き、2時間半ほどの睡眠で妻紗希さん(35)とともに同市の事務所に顔を出した。
「気力、体力ともまだ十分」と笑顔を見せ、朝早くから祝福に訪れた自民党高知県連の関係者ら一人一人と握手を交わした後、記者会見した。
地元の徳島で次点の候補者に大差をつけたが、高知では約7千票差に迫られた。「高知での知名度は低いため接戦は覚悟していた。結果は想定通り」と冷静に振り返る。
地域を回る中で、徳島、高知両県の有権者から社会保障制度の充実を求める声が強かったことを挙げ「国としてできる限りバックアップしていく」。両県の地域住民の意見をすくい上げるため「タウンミーティングを定期的に開くなど、工夫をしていきたい」と意欲を見せた。
訴えの柱に据えた合区解消に向けては「自民党内でアイデアを固め、他の政党にも理解を求めていく」と強調。「改憲の議論にも逃げずに取り組む」と明言した。