乳がん検診に使うマンモグラフィー装置。受診者が増えている=小松島市の徳島赤十字病院

 徳島県内の一部医療機関で、乳がん検診の受診希望者が急増している。歌舞伎俳優の市川海老蔵さんの妻でアナウンサーの小林麻央さん(33)が乳がんで闘病中と報道されてから、病院によっては普段の倍近い問い合わせがあり、8月末まで予約で満杯に。麻央さんと同じ30代の若い女性が多く訪れている。

 とくしまブレストケアクリニック(徳島市中島田町4)によると、報道があった6月9日以降、それまで1日20件ほどだった問い合わせが約40件に倍増。同病院では1日定員25人で検診を行い、1カ月分の予約を前月1日から受け付ける。普段は1カ月分全てが埋まるのに1週間ほどかかるが、7月1日に8月分の予約受け付けを始めると2日には空きがない状況となった。

 徳島赤十字病院(小松島市小松島町)では、毎週火曜に女性スタッフによる乳がん検診を実施している。6月後半の2回で15人が受診し、前年同期の7人から倍増。7月も受診者が相次ぎ、昨年の9人に対し、今年は予約も含めて既に20人を超えている。

 両病院は、20、30代の若い女性が多く、従来にはない年齢構成であることから、報道の影響とみている。徳島赤十字病院の川中妙子医師(乳腺外科)は「報道を受け、若い女性も乳がんを人ごとだと思えなくなったのだろう」と言う。

 乳がんと診断される年齢は40代後半や60代前半が多いものの、30代から徐々に発症例が増えてくる。乳がん経験者でつくるあけぼの徳島の宮城慶代表(65)は「乳がんで苦しむ20、30代の女性は県内にもたくさんいる。若いうちから検診を受けたり、しこりの有無などをセルフチェックしたりする習慣を身に付けて」と呼び掛けている。