俳句や風鈴を飾り付ける阿南工高の生徒=阿南駅

 阿南市富岡町の阿南駅で、夏の風物詩となっている「風鈴棚」の飾り付けが始まってから今年で半世紀になった。県内の駅で風鈴棚を設置しているのは同駅だけ。涼しげな音色を響かせて涼を届けるとともに、市内の高校生が短冊を書いて飾り、乗降客を楽しませてきた。今年は阿南工業高校の生徒が詠んだ俳句に投票してもらう記念事業を企画しており、12日に飾り付けを行った。

 阿南駅によると、風鈴の飾り付けは1966年、当時の駅長が乗降客に季節感を味わってもらおうと始めた。6、7月から9月ごろにかけて改札口付近に設置しており、2004年以降は阿南工、新野、富岡東、富岡西の各高校の生徒が持ち回りで短冊に俳句を書き、一緒に飾っている。

 12日は阿南工高の生徒会役員11人が、地元産の竹を格子状に組んだ風鈴棚(縦約3・5メートル、横約2メートル)に、南部鉄や竹炭、陶器でできた風鈴25個と、「かえり道 暗闇てらす 蛍の灯」「澄んだ水 若鮎のぼる 青もみじ」などと詠んだ句の短冊をつるした。9月中旬まで飾られる。

 記念事業は、矢野秀樹駅長が乗降客に高校生の書いた句をじっくりと見てもらおうと発案した。俳句の一覧表と投票箱、投票用紙を改札口付近に設置。お気に入りの句に一票を投じてもらう。投票期間は9月10日まで。最優秀賞1点と優秀賞2点に選ばれた生徒には賞状と記念品が贈られる予定。

 阿南工高3年の佐藤敦さん(17)は「飾り終えた時に涼やかな風鈴の音が響いて心地よかった。これからも夏のシンボルとしてみんなの目と耳を楽しませてほしい」と話した。