脱原発に取り組む市民団体「さよなら原発徳島実行委員会」が7月31日~8月5日の日程で、福島県の子どもたちを徳島県に招待する。今年で5回目。原発事故の影響で今なお屋外で安心して遊べない子どもたちに、豊かな徳島の自然などを満喫してもらう。実行委は必要経費を集めるため、16日午後1時から徳島駅前で市民のカンパを募る。
招待するのは、福島県内に住む小学生以下の子ども19人と保護者11人。川遊びや海水浴を楽しんでもらうほか、阿波踊り体験、県内の児童との交流会などを予定している。
小学3年生の長男と参加する目黒愛さん(47)=福島県須賀川市、主婦=は「原発事故から5年以上たつが、いまだに除染作業は続いている。放射線量は高くないが、外で遊ばせるには不安が残る」と言う。
日々の食材も、復興のために福島県産の地産地消を実践したいが「子どものことを考えると県外産に手が伸びてしまう」と、やるせない気持ちを語った。
実行委はこうした不便な生活を強いられている親子を2012年から毎年夏に招いているが、財政的には厳しく、交通費や宿泊費など経費の大半をカンパで賄っている。目標額は約300万円。
富永裕史事務局長は「子どもの笑顔を守るため、多くの人に協力してもらえればうれしい」と話している。16日の募金活動のほか、郵便振替(口座番号「01610-0-40585」名義「サヨナラゲンパツトクシマジッコウイインカイ」)でも受け付ける。
問い合わせは徳島人権・平和運動センター内の実行委事務局<電088(623)2108>。