徳島県教委が実施した2016年度の公立小中学校耐震改修状況調査で、校舎や体育館の壁・天井など非構造部材の耐震対策を終えていると回答していた21市町村のうち、8市町村で窓ガラスの飛散や棚の転倒を防ぐ対策が不十分であることが徳島新聞の取材で分かった。文部科学省は窓ガラスや棚の集計も求めていたが、8市町村は誤って調査対象に含まれないと判断していた。

 県教委の調査に「対策を終えていない」と答えた3市町(うち1市は後に対策済みと判明)を合わせると、10市町村の最大61小中学校で対策が終わっていない恐れがある。

 新たに非構造部材の対策を終えていないことが分かったのは、阿波市と上勝、美波、海陽、藍住、上板、東みよしの6町、佐那河内村で、いずれも窓ガラスの対策が十分でないと回答。うち阿波市と海陽、東みよし両町は、棚の対策や調査も不十分だとした。これら8市町村が、窓ガラスの飛散や棚の転倒で重大な人的被害が出る恐れがあるとしている。

 美波町は小中学校4校と1分校の窓ガラスの一部で対策が終わっていない。各校とも16年度中に飛散防止フィルムを貼って対策を完了する予定。海陽町では全5小中学校で窓ガラスの危険箇所に2年前から飛散防止フィルムを順次貼っているが、全ての対策を終えるには時間がかかる見通しだ。

 残り6市町村の全35小中学校では、窓ガラスと棚については詳細な調査をしていないため把握し切れていない。多くの校舎や体育館で対策の必要な箇所があるとみられ、この中には地震や津波の避難所も含まれる。

 対策が遅れている原因について8市町村は「財政的制約の中で建物の耐震化を優先したため」と答えている。県教委の調査で対策を終えたとした理由については、文科省が作成した文面で窓ガラスや棚が例示されていなかったことなどを理由に「対象外だと考えた」と説明した。

 県教委の調査で当初「対策を終えていない」と回答していた小松島、吉野川両市と石井町のうち、吉野川市は調査項目が異なるバスケットゴールを集計に加えるミスが後に判明し、重大な人的被害が出る恐れのある非構造部材の耐震対策については実施率100%となった。

 小松島市は4月に開校した小松島南中以外の12小中学校で、校舎や体育館の窓ガラスの一部の対策が完了していない。石井町は4小中学校の校舎や体育館で照明と棚の対策が残っている。いずれも避難所に指定されており、16年度中に全てを終える計画だ。