相生森林美術館で開かれるデジタルアート展「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」の一場面(県企業局提供)

相生森林美術館で開かれるデジタルアート展「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」の一場面(県企業局提供)

 那賀町吉野の那賀川・川口ダムに23日、県企業局が「自然エネルギーミュージアム」をオープンさせるのに合わせ、ダム湖周辺でさまざまな企画が催される。相生森林美術館(同町横石)では、IT会社チームラボのデジタルアート展が開かれ、ダム湖を周遊できるサイクリング用自転車の貸し出しもある。

 デジタルアート展では、美術館のハイビジョン室に三曲屏風型スクリーン(中央縦4メートル、幅8・1メートル、両脇各縦4メートル、幅4・6メートル)を設置。徳島市出身の猪子寿之社長が率いるチームラボと、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の題字を手掛けた女性書家紫舟さんのコラボレーション映像「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」を投影する。

 雅やかな音楽に花鳥風月をイメージした映像や、紫舟さんの揮毫した漢字が流れるように映し出される。観覧者が「花」の漢字に手をかざすと、字が花びらに変化して舞い散るなど、アートとITが融合した幽玄の世界が体験できる。8月28日まで(月曜休館)。

 ダムから鎌瀬橋までのダム湖を囲む約5キロの周遊路は、自然豊かな「スマート回廊」と位置付けられる。企業局や地元官民でつくる地域創造事業実行委が、美術館ともみじ川温泉(同町大久保)にサイクリング用自転車のレンタル場を設け、各6台(大人用3台、子ども用3台)を午前10時~午後4時半に200円で貸し出す。

 温泉では、小型無人機ドローンやジビエ(野生鳥獣肉)の町をPRしようと、シカ肉入り「ジビエ・ダムカレー」を食堂メニューに加えた。ご飯をダムに、ルーを貯水池に見立てて、シカ肉フライや野菜を添え、ドローンをレンコンのフライで表現した。サラダ付き1150円。

 自然エネミュージアムは23日午前10時半から記念式典を行い、午後2時から一般公開される。