息の合った踊りを披露する両連のメンバー=阿南市富岡町の牛岐城趾公園

 阿南市と長崎県島原市の阿波踊りを通した交流が、25年目を迎えた。1991年6月の雲仙普賢岳噴火で傷付いた島原市民を勇気付けようと翌年、阿南市職員らでつくる「ささゆり連」が島原遠征したことを機に始まった友情物語。島原市民も「しまばら不知火連」を結成して阿南を毎年訪れるなど、絆を強め合ってきた。22日夜、両連は「阿南の夏まつり」に繰り出し、友情の乱舞を披露した。

 22日午後6時半、夏まつり会場の牛岐城趾(じょうし)公園ステージに登場したのは両連の約50人。ぞめきのリズムに合わせて、しなやかな女踊りや力強い男踊りを見せると、観客約千人の大きな拍手に包まれた。

 家族4人で訪れた会社員遠藤洋さん(31)=阿南市羽ノ浦町中庄=は「息の合った踊りがとてもきれい。これからも両連の踊りが見られるのを楽しみにしている」と話した。

 89年結成のささゆり連が、島原温泉不知火まつりに合わせて、被災地・島原を訪れたのは92年。島原城や商店街のほか、老人ホームや小学校体育館など10カ所にも踊り込んだ。初代連長の細川博史さん(57)=市企業振興課長=は「満員の会場で温かく迎え入れてくれ、こちらの方が元気をもらった」と振り返る。以来、毎年の島原遠征が恒例になった。

 ささゆり連の島原訪問から約2年後、阿波踊りに感動した島原市民ら約20人が不知火連を結成。感謝の気持ちを伝えるために毎年、阿南の夏まつりに加わっている。

 不知火連の廣瀬朗(あきら)連長(62)は「阿波踊りのおかげで、災害の苦難から立ち直ることができた。元気な姿を阿南の皆さんに見てもらい、恩返ししていきたい」と話した。両連は23日も出演する。