権利変換計画の認可を求める訴訟を起こすことを決めた再開発組合の総会=徳島市シビックセンター

 徳島市の新町西地区再開発事業を進める再開発組合(森竹義浩理事長)は22日、市シビックセンターで本年度の通常総会を開き、遠藤彰良市長が地区内の土地・建物の価値を再開発ビルの床面や金銭に置き換える権利変換計画を不認可にしたのは不当とし、市長に認可を求める行政訴訟を徳島地裁に起こすことを決めた。8月中に提訴する見込み。

 総会には組合員62人のうち58人(うち委任状21人)が出席し、午後6時半から約1時間にわたって非公開で協議した。

 採決では、訴訟の被告となる徳島市の担当者や、議長を務めた組合の高木俊治専務理事らを除いた55人のうち、過半数の41人が議案に賛成し、提訴が決まった。訴訟では権利変換計画の不認可取り消しと、認可の義務付けを市長に求める。

 森竹理事長らによると、訴訟に関する議案の質疑では、出席者が「組合は(権利変換計画の認可を求めるのではなく)なぜ損害賠償請求の裁判を起こさないのか」「この裁判に負けたら、組合の負債は個人が負担することになるのではないか」などと質問した。森竹理事長は「組合としては権利変換計画の認可を求め、事業を前に進めなければならない」「負債を組合員個人が負担することはない」などと答えたという。

 総会の後、提訴に賛成した男性組合員(67)は「市長から納得のいく説明がない以上、提訴はやむを得ない。市長はわれわれの生活をどう考えているのか」と憤った。一方、反対した自営業記井正文さん(73)は「市と穏やかな関係を保ち、もっと話し合っていくべきだった。地権者一人一人の意見をじっくり聞き、組合としての方針を考えてほしかった」と残念がった。

 森竹理事長は「地権者に不認可の理由を直接説明してもらおうと市長に再三求めたが、聞き入れられなかった。組合としては提訴しかないという考えに至った」と話した。

 組合が訴訟を決めたことについて、遠藤市長は「非常に残念な思い。訴状が届き次第、内容を確認して対応をしていく」とコメントした。