今春、美馬市に移住した2人組み音楽ユニット「ユユ・ウィズ・エリリ」が、特殊詐欺の被害防止を目指す啓発ソング「あかるいまち」を作った。明るいメロディーと分かりやすい歌詞で、詐欺の手口や対策を紹介。美馬署の啓発キャンペーンやライブで披露し、詐欺被害撲滅を訴える。
ボーカルの空野ゆゆさん=千葉県出身=が作詞作曲し、ピアニストの五十嵐雄一さん=埼玉県出身=が編曲した。歌詞は5番まであり、「オレだよオレオレ」「お金を返してあげるから」とオレオレ詐欺や還付金詐欺の手口を紹介。「振り込む前にもう一度考えて」「相手をしっかり確認しよう!」と注意を促している。今後、新たな手口が出てきた場合は、歌詞を増やす方針だ。
2人は2012年から県内で活動し、美馬市観光協会のマスコットキャラクター「うだつまる」や、同市脇町のデ・レイケ公園のPRソングなどを手掛けてきた。今年3月、美馬市に移住後、美馬署に社会貢献活動への協力を申し出て、啓発ソング制作が決まった。同署の警察官をイメージした曲「みまわりさん」も作った。
同署で美馬安全安心大使の委嘱式があり、広岡孝署長から2人に委嘱状が手渡された。24日に同市穴吹町の飲食店で開かれる特殊詐欺の防止講習会で、お披露目する。
空野さんと五十嵐さんは「不審な電話がかかって来た際に、歌の一節を思い出して踏みとどまってほしい。一件でも多く、被害を防ぐために歌いたい」と話した。