徳島県内の労働組合が、原爆で亡くなった労働者らの慰霊と平和への願いを込め、8月に広島、長崎両市に届ける折り鶴の準備を進めている。数十年にわたる取り組みで、「悲惨な戦争を繰り返さない」との思いから、折り鶴の数を毎年、増やしている団体もある。
徳島県建設労働組合(徳島建労)は、組合員の妻でつくる「主婦の会」の10人が、戦後70年の節目だった昨年より千羽多い8千羽の鶴を折った。
平和の架け橋になるよう、虹に見立てた7色の紙を使い、1年がかりで準備。8月5日に広島市で開く全建総連の慰霊祭で4千羽、8日の長崎市の慰霊祭で4千羽を飾る。
事務局の花岡景子さん(49)は「数を減らすと平和への願いが小さくなっていく気がしたので、たくさん折った」と話している。
連合徳島は組合員や一般県民から折り鶴を募り、すでに3万羽が寄せられた。例年と同数の4~5万羽になる見込みで、8月7日に長崎市の平和公園に持ち込む。1~7日、徳島市の県労働福祉会館でも展示する。
徳島労連は青年部が千羽を折り、4~6日に広島市で行われる原水爆禁止世界大会に届ける。