今夏の阿波踊りで「総踊り」を強行した阿波おどり振興協会は5日、徳島市のふれあい健康館で記者会見し、山田実理事長は「強行が100%良かったとは言えない。反省する点もあったかもしれない」などと話した。主催団体の阿波おどり実行委員会から「極めて遺憾」とする文書を受けて見解を示した。

 山田理事長らが連長会の後に会見。総踊りは、地元の理解や十分な安全対策を取った上で行ったと強調し、「強行と言われる部分は真摯(しんし)に受け止める。反省すべき点はあったかと思う」と振り返った。

 実行委が「遺憾」とした点については「安全対策なら、雷が鳴っていた15日の2部を中止しなかったことが遺憾ではないのか」と反論した。

 一方で来年の阿波踊りに向け、実行委との話し合いに応じる準備があるとし、「(市長との)トップ会談しかないのでは。われわれは門戸を開いている」と述べた。

 また、9月24日に藍場浜公園などで開いたチャリティー公演で、158万6920円の義援金が集まったと報告。今月16日に西日本豪雨の被災地の一つである愛媛県に届け、13日には岡山県倉敷市で阿波踊りを披露すると発表した。