藍住町の石川智能町長は28日の町議会全員協議会で、入札不調が続く町文化ホール(仮称)について、現行設計案を大幅に見直し、設計委託業者を選び直す考えを示した。久米設計大阪支社(大阪市)が手掛けた現行の設計案をたたき台とするが、新たな設計委託料の支払いが発生する。ホールの完成時期は、これまでめどとしていた2018年2月よりさらに遅れ、19年にずれ込む見通しとなった。
新たな設計業者を決める入札を8月にも実施する。17年1月ごろに新設計案や設計金額を確定。3月には4回目の入札を行い、施工会社を決めたい考えだ。
石川町長は全員協議会に出席した全議員16人に「現在の設計を用いる限り、建設費の増額は避けられない。町としては安易に増額すべきではないと考え、設計業者を改めて選定する判断をした」と説明した。
一方で、過去3回の入札不調の要因となっていた設計金額(37億6千万円)について、石川町長は「現在の金額は一つの目安だが、これを上回るか下回るかは、現時点では分からない」と話した。
町は、久米設計に設計委託料として、既に1億1448万円を支払っている。今回の見直しで、数千万円規模の追加支出が避けられない見通しだ。