施設通所者(右端)から被災状況などを聞き取る参加者=阿波市市場町の障害者支援施設「すみれ園」

施設通所者(右端)から被災状況などを聞き取る参加者=阿波市市場町の障害者支援施設「すみれ園」

 大規模災害発生時に要援護者を受け入れる福祉避難所の運営訓練が30日、阿波市市場町香美の障害者支援施設「すみれ園」で行われ、県東部9市町の社会福祉協議会などの関係者約200人が被災した障害者の支援の進め方などを確認した。

 阿波市を震源とする大地震が発生し、福祉避難所である「すみれ園」に被災者を受け入れるという想定で実施した。

 熊本地震の避難所支援に当たったNPO法人さくらネット(兵庫県)の石井布紀子代表理事(50)のアドバイスを受けながら、参加者は被災者役の施設通所者15人に聞き取りした。家族構成や被災状況を確認したほか、移動や食事、入浴など6項目について支援の必要性を9段階でチェックし、一般避難所や福祉避難所などに振り分けた。

 続いて意見交換会が行われ、石井代表理事は避難先を選択する際のポイントとして「普段から受けているサービスの内容をよく聞いて判断することが重要」などと指摘した。

 訓練は、熊本地震を機に福祉避難所の在り方や振り分けるノウハウを共有しようと、阿波市社協が初めて企画した。