被災地に新築祝いとして藍染のタペストリーを贈る小林さん(手前)ら=鳴門市大麻町のグッドジョブセンターかのん

 女性農業従事者でつくる「県アグリレディーズ交流会」が、東日本大震災後、藍住町特産の春ニンジンを送って親交を深めてきた宮城県石巻市の被災者が高台移転したのに合わせ、新築祝いとして藍染の壁掛け(タペストリー)を贈った。新生活へのエールを送るとともに、徳島の特産品を知ってもらうのが目的。

 贈ったのは、交流会が春ニンジンを届けてきた被災地区の一つ、石巻市雄勝町水浜地区の20戸。5月に高台移転を終えた。

 タペストリーは、縦横55センチの木綿の布を「型染め」と呼ばれる技法で染色して制作した。「祝新築」のメッセージに加え、藍やカトレアの花などを浮かび上がらせている。

 水浜地区の住民から、移転を報告する手紙が交流会前会長の小林徳子さん(86)=徳命=に寄せられ、趣味で藍染に取り組んでいた小林さんが寄贈を提案した。藍染作品を製造する障害者施設の「グッドジョブセンターかのん」(鳴門市大麻町)から染液の協力を得て、会員が染色した。

 小林さんは「大した物ではないが、喜んでくれるとうれしい。徳島の特産品についても知ってくれれば」と話している。

 交流会の黒上晴美会長(66)=徳命、農業=は「仮設住宅暮らしが長かったようだが、家ができたのは大きな前進だと思う。これからも苦労が多いだろうが、頑張ってほしいという思いを込めて作った」としている。