吉野川橋西側に広がる砂州。城ノ内高のヨット研修に支障が出ている=1日、徳島市

 城ノ内高校(徳島市)は、今年で34年目となる伝統のヨット研修を初めて中止した。研修コースの吉野川河口で堆砂のしゅんせつ工事が行われており、航路を確保できなかったため。近年は堆砂が増えてコースが制限されるなどの支障が出ていることから、来年度以降も中止を含めて検討する。

 城ノ内高によると、研修は毎年7月に同校近くの吉野川橋西側で行われており、今年は25~29日に1年生約100人が参加する予定だった。

 この水域では6月から吉野川下流漁業対策協議会が発注したしゅんせつ工事が行われていたが、研修中は工事を休止し、汚濁防止フェンスを撤去することで合意していた。

 しかし、航路上にあるフェンス固定用のくいは撤去できないことが7月15日に分かり、中止を決めた。

 城ノ内高のヨット研修は開校4年目の1983年度に始まった。過去に1度だけ荒天の影響で民間施設での体験に切り替えたことがあるが、完全な中止は初めて。来年以降は工事はないものの、堆砂が増えてコースが狭められるなどの影響が出ているため、この機会に今後の実施を再検討することにした。

 清水敏彦校長は「これまで吉野川の環境変化の検証が不十分だった。ヨット研修は本校の伝統なので、継続できる方法を探りたい」と話している。

 国土交通省徳島河川国道事務所が2011年に行った断面調査によると、コースに近い南岸の新町樋門(ひもん)付近の砂州では02年に比べて水深1メートルを下回る浅い箇所が北寄りに約35メートル増えており、最大約3・5メートル浅くなった箇所もある。