[上]勝浦町で見つかったティタノサウルス形類の歯の化石[下]竜脚類ティタノサウルスの仲間のイメージ図(山本匠さん作画)=いずれも県立博物館提供

 徳島県立博物館は9日、勝浦町にある白亜紀前期(約1億3千万年前)の地層から、国内最古級となる竜脚類の草食恐竜ティタノサウルス形類の歯の化石が見つかったと発表した。四国で恐竜化石が確認されるのは1994年に同町で見つかった鳥脚類の草食恐竜イグアノドン類の歯以来22年ぶり2例目で、竜脚類は初めて。

 歯は高さ2・3センチ、幅1センチ。鑑定した県立博物館と福井県立恐竜博物館によると、スプーンのような形や大きさが福井県で見つかったティタノサウルス形類で体長約10メートルのフクイティタンと似ていることから、同サイズのティタノサウルス形類の歯と推定した。

 発見者は、阿南市上中町中原の会社員田上浩久さん(48)と長男で阿南第一中学校2年の竜煕さん(14)。7月3日に勝浦川支流沿いで植物化石を採集していて見つけた。9日に鑑定のため県立博物館に持ち込み、15日に同館へ寄贈した。

 両博物館によると、国内ではこれまでに福井や岩手など9県で1億3千万~8千万年前の竜脚類の歯や骨が10例見つかっている。11例目となる勝浦の歯は三重県と並んで国内最古級とみられる。

 白亜紀前期に日本はアジア大陸の一部で、徳島県を含む中央構造線以南の地域は現在より数百キロ以上南にあったと考えられている。中央構造線以北に比べて海でできた地層が多いため恐竜化石自体が珍しく、徳島、群馬、三重、和歌山4県でしか見つかってない。

 県立博物館の辻野泰之学芸員は「勝浦の竜脚類は、国内で見つかった中で最も南にすんでおり、生態や移動ルートを知る上で貴重な発見だ」としている。

 両博物館は今後、歯を泥岩から取り出してさらに細かい種類を特定した上で、発見現場一帯で大規模な恐竜化石の発掘調査を実施するかどうかを判断する予備調査を行う。

 歯は8月10日~9月25日に県立博物館2階常設展示室で公開される。8月31日まで観覧無料。1階では9月19日まで「トクシマ恐竜展」(徳島新聞社など主催)が開かれている。