古民家の調査結果を住民に報告する学生=美波町奥河内の日和佐公民館

 県内外の大学生が県南部5市町の歴史や課題について学ぶ県の「県南地域づくりキャンパス事業」の合同報告会が、美波町奥河内の日和佐公民館であり、2016年度に旧回船問屋・谷家の家屋(同町日和佐浦)を調査した神奈川大(横浜市)と四国大の学生ら30人が成果を発表した。

 谷家は江戸末期から大正にかけて主に京阪神方面との交易で栄えた。家屋は、入り母屋造り2階建て延べ300平方メートル。地元で「谷屋(たんにゃ)」の愛称で親しまれ、古文書など貴重な資料も残る。

 神奈川大は、建築学を専攻する大学院生3人が、谷屋と周辺の古民家を改修してパン屋や交流拠点施設を整備し、観光客誘致を図るプランを提案した。

 四国大は、文学部の17人が絵画や調度品などの5班に分かれて発表。古文書班は、回船の所有者名簿や婚礼時の献立を記した文書を調べた結果から、谷屋が6隻の船を持ち、大きな財力を誇っていたことを説明した。

 住民70人が参加し、四国大文学部の須藤茂樹准教授(日本中近世史)の講演「地域文化遺産の掘り起こしと地域の活性化」もあった。