神山町の桜花連を活気づかせている移住者の連員=神山町神領

 神山町の住民でつくる阿波踊り連・桜花(おうか)連が、都市部から移住してきた若者らの相次ぐ加入で活気づいている。2012年以降、毎年2、3人が入っており、現在では12人と連員60人の2割を占める。全員が連に不足していた40代以下で、活動を支える大きな力となっている。

 連に加入する移住者は、町内のサテライトオフィス(SO)で働くIT技術者やデザイナーとその家族、地域おこし協力隊、起業支援講座「神山塾」の修了者ら。ほとんどが県外出身で、阿波踊りは未経験だった。ベテランの連員に教わりながら、踊りや鳴り物の練習に励んでいる。

 多くは阿波踊りに興味を持ち、自ら進んで入った。今年から女踊りを始めた主婦森口智美さん(39)=大阪府出身=は「フラメンコを15年間していた。徳島に来たからには阿波踊りをやってみようと思った」と言う。

 「地元とつながる場を求めて入った。町の人との会話が弾むようになった」と話すのは、15年から鳴り物をしているIT技術者辰濱(たつはま)健一さん(32)=奈良県出身。連は移住者と住民が交流を深める場ともなっている。

 同連は町内唯一の踊り連で、地元の若者たちが1992年、停止していた青年団活動を復活させたのと同時に30人ほどで結成。住民に踊りの熱気を届けようと、町に根付いて活動してきた。ただ、過疎や高齢化が進む中で20~40代は10人ほどとなっていた。

 移住者が加わって若い世代が増え、触発されて地元出身者が加わるなどの好影響も出ているという。

 結成時からの連員仁志哲也さん(46)=神領、建設業=は「移住者は華やかな舞台で踊る機会は少ないのに興味を持ってくれ、練習にも熱心に参加してくれる。こちらが見習うことが多い」と目を細めた。

 同連は12、13日、移住者10人を含む45人ほどが町内の計20カ所で乱舞を披露した。15日には徳島市の阿波踊りに参加し、無料演舞場や街角など計8カ所で踊る。