全国約60の高専生がプログラミングの発想力と技術力を競う「第29回全国高専プログラミングコンテスト」が27、28の両日、徳島市のアスティとくしまで開かれる。県代表の阿南高専は21年連続の出場。初めての地元開催に花を添えようと、優勝を目指してシステム改良や発表内容の確認を続けている。
コンテストのテーマは「情報通信技術(ICT)を活用した地域活性化」。コンピューターシステムの独創性や実現性を審査する「課題」と「自由」、独自のシステムを使って升目を取り合うゲームで対戦する「競技」の3部門で行う。
阿南高専は、プログラミング同好会から大会最多の4チーム(課題2、自由、競技各1)が出場。このうち課題、自由の3チームは▽山道を走る自転車イベントで、選手の走行場所を発信器付きタグで把握するシステム「やまおくのほそみち」▽県産春夏ニンジンのビニールハウスに通気孔を開ける時期や個数を予測する「サーモマイスター」―など、地域振興や農業の効率化に役立つシステムを発表する。
阿南高専は1998年から毎年出場し、初出場の98年の特別賞が最高。今年は1月から4回の合宿を重ね、操作性の高いシステム構築を研究してきた。
同好会会長で4年の狩野真毅さん(18)は「地域に役立つICTの可能性を示して最高位の賞を取り、先生や家族に感謝を伝えたい」と話している。
コンテストは42都道府県の57校から応募があり、6月の書類審査を通過した課題、自由各20チーム、競技59チームが参加する。