イオンは10日、中四国で食品スーパー事業を展開している子会社のマックスバリュ西日本(広島市)、マルナカ(高松市)、山陽マルナカ(岡山市)を経営統合すると発表した。流通業界はドラッグストアやインターネット通販などとの競争が激化していることから、企業規模を大きくするとともに仕入れや本社機能などを一元化して経営を効率化し、基盤を固める。

 経営統合に向けた基本合意書を3社で締結した。マックスバリュ西日本を親会社、マルナカと山陽マルナカを子会社とする経営統合を2019年3月に行い、21年3月にはマックスバリュ西日本を存続会社として2社を吸収合併する予定。

 「マックスバリュ」「ザ・ビッグ」「マルナカ」の店名は合併後も残す。生鮮食品に強いマルナカの商品力を各店舗の戦略に生かし、中四国の都市部や空白エリアでの出店を強化するとしている。

 徳島県内はマックスバリュ西日本がザ・ビッグを3店舗、マルナカが26店舗を展開している。県関係の戦略では、県西部の買い物困難地域への移動販売やネットスーパー事業を始める方針。

 イオンの食品スーパー事業再編の一環。地域ごとの事業戦略を明確にし、効率化も進める狙いで、中四国のほか、北海道、東北、東海中部、近畿、九州の5ブロックでそれぞれ複数ある事業会社を経営統合する。統合による店舗網への影響は未定だとしている。統合の方法や時期は地域ごとに異なるが、全国で20年3月までに終える見通しだ。