娯茶平結成70年を記念し、踊り子の竹細工を制作した松田さん=徳島市南矢三町3の自宅

 阿波踊りの有名連・娯茶平の結成70年を記念し、連で総指導を務める松田健さん(78)=徳島市南矢三町3=が、連の踊り子たちを竹細工で表現した。腰をぐっと落とし、地をはうようにすり足で進む男踊りなど、一目で娯茶平と分かる出来栄えだ。

 連員をモデルにして4~7センチの竹人形44体を半年がかりで制作した。高張りちょうちん、岡秀昭連長と松田さんを模した人形を先頭に、赤い法被を着たチビっ子踊り、女法被、女踊り、男踊りが続き、徳島中央公園東の数寄屋橋で乱舞する様子を表現している。

 材料の竹は、自宅近くの鮎喰川の土手に生えている真竹を使用。竹の節を浴衣の帯に見立てた胴体に、竹の枝先を熱して曲げて作った手足を付けた。げたは竹を細かく割ったり、ピンセットを使って鼻緒部分に赤いひもを貼り付けたりして精巧に作り上げた。

 松田さんは踊り歴60年以上。100分の1ミリ単位の精度が求められる部品を扱う工場に勤めていた経験を生かし、約10年前に竹細工を始めた。阿波踊りの作品は6作目。

 松田さんは「連員一人一人の踊り方の癖や特徴を思い浮かべながら作った。娯茶平独特のゆったりとした踊りを表現できたのではないか」と満足しつつ「竹細工も自分の踊りもまだまだ極めていきたい」と力を込めた。