23日夜、徳島市方上町弁財天の県道交差点で女性2人が軽ワゴン車にはねられて死傷した事故で、車を運転していた同市南二軒屋町3、農業五王啓治容疑者(39)=自動車運転処罰法違反の疑いで逮捕=が「スマートフォン向け人気ゲームのポケモンGO(ゴー)をしながら運転していた」と供述していることが24日、徳島東署への取材で分かった。警察庁によると、運転中にポケモンGOをしていたことが原因とみられる死亡事故は全国で初めて。
署によると、五王容疑者は「ポケモンGOをしていて前を見ていなかった」などと供述している。同容疑者が運転中にゲームに熱中し、前方の確認を怠ったのではないかとみて調べるとともに携帯電話の解析を進める。
署は同容疑者の逮捕容疑を、自動車運転処罰法違反の過失傷害から過失致死傷に切り替え、25日午後にも徳島地検に送検する。
事故は23日午後7時25分ごろ発生。同容疑者の運転する車が散歩中の2人をはね、70代女性が頸椎損傷などで死亡し、60代女性が腰などの骨を折る重傷を負った。同容疑者は当初「携帯電話で時刻を見ていて気付かなかった」と話していた。
ポケモンGOの国内配信が始まった7月22日からの1カ月間に、ゲームに絡む事故が県内では2件発生した。徳島市でゲームをしながら自転車で歩道を走っていた女子高校生が、歩いていた女性と衝突。三好市池田町では歩きながらゲームをしていた50代女性が、バックしてきた車とぶつかり軽傷を負った。