駅前は「地域の顔」とも言われるだけに、時代と共に開発が進んで移り変わりが激しい。特に都市部ではスピードが速く、久しぶりに訪れると、かつての記憶と随分異なり戸惑うことがある。
JR徳島駅前も大きく姿を変えた。10月1日、そごう徳島店を核とするアミコビルが開業35周年を迎え、「もうそんな年月が過ぎたのか」と思った。完成したのは昭和時代後半の1983(昭和58)年。振り返れば、このビルから駅前周辺の景観がどんどん変化していった。
大きな看板が目立った2階建ての旧徳島駅舎は93(平成5)年、地上18階建てのホテルとショッピングモールを併設する駅ビルになった。
駅東側の旧貨物ヤード跡には、マンションと商業施設などの複合ビルが98(同10)年に誕生。大型商業施設「とくしまCITY」として親しまれた南海ビルは取り壊され、2015(同27)年に新しいホテルがオープンした。
徳島駅前は「平成生まれ」の建物がほとんどになった。昭和の名残が消えつつあり、来年5月には新たな元号となる。「県都の顔」は今後、どんな表情を見せるのだろうか。