阿南市長生町の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を巡る贈収賄疑惑で、市農業委員を務めていた男と、自然エネルギー発電事業会社の元顧問が徳島県警に逮捕された。

 メガソーラーは、耕作放棄地約5ヘクタールを農地転用して今年5月に完成したものである。元農業委員の男は、農地転用に伴う認定申請などで便宜を図ることへの謝礼と知りながら、元顧問から計100万円を受け取ったとされる。

 事実なら、言語道断である。農業委員は非常勤の公務員で、元農業委員には農地転用や荒廃農地の評価などで審議や議決を行う権限があったという。

 そんな立場や権限を利用して不正に金品を受け取るなど、あってはならないことだ。元農業委員は、賄賂を受け取ったとされる2016年5月と17年7月はそれぞれ副会長、農地部会長だったという。

 農地転用にどう関わってきたのか、これまでに他の事業で同様のことはなかったのかなど、県警はしっかりと真相解明してもらいたい。

 自然エネルギー発電事業会社の親会社は、外部弁護士による調査委員会を立ち上げ、事実関係の調査や原因究明を進めているとしている。元顧問は会社にどのように説明していたのか。調査を尽くす必要がある。

 近年、耕作放棄地が目立つ中山間地域などでは、メガソーラーの建設が相次いでいる。農地転用を巡って、贈収賄などの不正がまかり通らないように、関係者は再発防止に努めてもらいたい。