東京医科大の不正入試を受けて、文部科学省が医学部医学科を置く全国の81大学の入試状況を緊急調査したところ、複数の大学で女子や浪人の受験生を不利とするなどの扱いをしていたことが分かった。看過できない結果である。

 東京医大の件が判明した8月に実施した緊急アンケートでは、同大を除く全ての大学が不正を否定していた。

 ところが、柴山昌彦文科相が明らかにしたのは、不正入試が「強く疑われる」だった。「各大学から『不適切な操作はない』との回答を得ていたのに、このような事態に至ったのは問題だ」と怒りをにじませたのは当然だろう。

 今回、過去6年間の入試で女子の合格率が男子を下回っている大学を中心に約30校へ訪問調査。その結果、募集要項などで受験生に事前に知らせず、性別や浪人の期間により扱いに差をつけたり、特定の受験生を有利にしたりしたと判断できる資料などが確認されたという。

 公正であるべき入試で不正が行われていた可能性がある。受験シーズンの到来を控え、神経質になる受験生も多かろう。

 今回の調査の中で、文科省は昭和大に対し、合否判定に不適切な点がある可能性について説明を求めているという。順天堂大などにも同様の説明を要請しているようだ。

 説明の内容次第では一部の大学名の公表も検討されている。肝心なのは、早急に入試の信頼を取り戻すことである。大学は襟を正さなければならない。