後半ロスタイム、FKのチャンスに徳島の佐藤<18>が頭で合わせるもゴールならず=京都市の西京極総合運動公園陸上競技場

 明治安田J2第37節第1日は13日、京都市の西京極総合運動公園陸上競技場などで6試合が行われ、徳島ヴォルティスは0-1で京都に敗れた。立ち上がりのセットプレーで失点。徐々に修正して主導権は握ったが、最後までゴールは生まれなかった。徳島は2連敗で通算16勝6分け13敗、勝ち点は54のまま。順位は暫定8位で変わらないが、昇格プレーオフ圏内の6位との勝ち点差は8に広がった。上位の福岡、大宮、横浜Cはいずれも勝って順位を3~5位に上げた。残り5試合は14日に行われる。次節の徳島は16日午後7時から、鳴門ポカリスエットスタジアムで甲府と対戦する。

 早々に失点 プラン崩壊

 徳島は京都の元日本代表DF闘莉王との相性がすこぶる悪い。昨年のアウェー戦は終了間際に決勝点を奪われ、ホーム戦も同点弾を食らった。そして今回は立ち上がり3分の失点だ。FKのロングボールに高い打点で合わされ、GK梶川の指先をかすめてネットを揺らした。石井は「そうそう入るヘッドじゃない」と悔しがる。

 京都にあえてボールを回させ、奪って背後のスペースを狙う。徳島のゲームプランは失点で早々に崩れ「逆の展開になってしまった」(岩尾主将)。リードした京都は時間とともに重心を守備に移し、徳島は前掛かりで攻めてはカウンターを受ける形になった。

 攻撃の核と期待されたウタカとバラル。だがこの日は京都の粘り強い守備にこらえきれず苦し紛れのシュートを放ち、枠外に外すことも。ウタカは自らのパフォーマンスに満足いかなかった様子で「本当に残念な試合だ」と肩を落とした。バラルもイエローカードを受け、累積で次戦の出場ができなくなった。

 残り試合が6と少なくなる中、あまりに痛い2連敗。試合のなかった6位町田との勝ち点差は8と、昇格プレーオフ圏入りに黄信号がともった。

 16日にはホーム甲府戦が待つ。岩尾主将は「勝たなければいけない状況はみんな分かっている。時間はないが、コミュニケーションも戦い方も手を加えないといけない」。中2日で手を尽くし、背水の陣で臨む。