地域に根差したスモールビジネスの起業を支援する「まちしごと実験室」(徳島新聞社など主催)の佐那河内編が27日、同村下の根郷集会所であった。参加者11人が、村内で事業を営む移住者らのアドバイスを受け、アイデアの実現に向けて一歩を踏み出した。
初めに参加者が「病を抱えている人が堂々と楽しく生きていける社会にしたい」「若者が活躍し、地域内でお金が回るような県にしたい」など、起業ビジョンを発表した。
先輩起業家を交えてのワークショップでは、ビジョンを具体化するために必要な発想や行動について意見を交わし、村で宅配弁当製造業を営む多田奈津佳さん(43)=同村上=が「事業を興すには大変なエネルギーが要る。苦しい時に背中を押してくれる仲間を大切にして」とエールを送った。
徳島のローカル情報を発信するブログを運営している今中大豪さん(20)=徳島市北矢三町3=と烏野俊紀さん(20)=同市春日1=は、市中心部で屋台村構想を実現させるためのヒントを求めて参加し、「面白い考えの人がたくさんいて刺激を受けた」と語った。
2014年に東京から佐那河内村に移住した植松里奈さん(29)=同村上=は「村の人の憩いの場づくりを考えてみたい」と笑顔を見せた。