熊本地震を経ての再会に笑みがこぼれる熊本徳島県人会の会員ら=熊本市内

 熊本地震の発生から4カ月余りがたった27日、徳島県出身者でつくる熊本徳島県人会が地震後初めての懇親会を熊本市内の百貨店で開いた。会員60人のうち22人が出席し、地震被害を乗り越えて交流を深めることを誓い合った。

 県人会は1月と8月の年2回会合を開いており、多くの会員が地震後初めての再会を喜び合った。三好市出身で1人暮らしの井上冨美子さん(88)=熊本市東区=は「地震の後、すぐに徳島県や県人会から連絡があった。古里の絆を感じて心強かった」と振り返った。

 会員に人的被害はなかったものの、家屋や職場は何らかの被害を受けている。牟岐町出身で印刷業を営む敷島芳江さん(58)=宇城市松橋町=の工場は、天井や窓が壊れ、印刷機械にも被害が及んだ。「復旧作業が終わったのは10日ほど前。会社では『奇跡の復活』を合言葉に頑張っている」と話す。

 自宅が地盤沈下し、6月から賃貸アパートに移り住んだ美馬市出身の國見文代さん(67)=熊本市南区=は「家賃免除の手続きや家屋の取り壊しなど行政の対応が滞っている。大変なことは多いが、前を向いて進みたい」と笑顔を見せた。

 うれしい話題もあった。徳島の高校を出たばかりの若者が熊本県内で働くようになり、震災後、県人会の会員に加わった。阿波市出身の長瀬清次会長(73)=同市中央区=は「会員同士が助け合い、さらに活動を活発化させたい」と意気込んだ。